夏に必ず行く屋外プールが閉館になった。とくに回数にこだわっているわけではないが、その年の状況で、今年はxx回行けそうだと決めている。先日25日を今年最後だと思って出かけたが、プールの駐車場に着くと静かで寂しいような雰囲気が漂っている。あれ、もしかして?、、入口まで行くとドアが閉まっていて、今年は閉館しました、との張り紙があった。
オレの夏はこのプールの閉館とともに終わる。
オレにとって屋外のプールは夏の重要な要素だ。現地で泳いでいる時のみならず、行くと決めてから帰ってくるまでの一連の全てがとても心地良いのだ。
先ず海パンをいつものジムのやつではなくトランクスにする。タオルもでかめのヤツにする。帽子は要らない。シェイカーにプロテインを入れ、現金540円を小銭入れに、それ以上でも以下でもダメだ。時間は昼休みを狙う。最も空いているからだ。11:30に仕事に区切りをつける。あらかじめ用意していたそれらをジムに行く際に使っているメッシュのトートバッグに詰め込む。
そして愛車BMWのブレーキを踏み、エンジンスターターのボタンを押す。直63000が吹き上がり、この音は何度聞いてもストレスがふっとぶな、と思う。できるだけ信号機が少ない山際の産業道路を選び、ギアをパドルシフトで変えながら、エンジン音と速度、緑とワインディングを楽しむ。
受付では用意した540円を出し、釣りの100円玉を受け取り、ロッカーのコイン投入口に入れ、着替えてロックする。
水しか出ないシャワーを十分浴びて数人しかいないプールに飛び込む。まずはクロールで雲を見ながら大きなフォームでゆっくり泳ぐ。その後平泳ぎ等もしながらその時の気分で800m~1km泳いだらプールサイドに寝転ぶ。FMFのラジオ、子供のはしゃぐ声、近くを通る車の音、遠くの工場の機械音が心地よい自然の風と混ざり合う。このまま死ぬとしてもそれもイイかも等とぼんやりする意識で思う。
冷たいシャワーで十分体を流し、着替えてロッカーを開錠すると百円硬貨がストンと戻る。受付にお礼を言い、施設を出て近くの自販機にBMWを止める。釣りの百円硬貨を入れて無名のスポーツドリンク(ワンコイン)を買いシェーカーのプロテインと混合し、一気にのどの奥で飲む、なんてうまいんだ、と思う。
帰りは信号機の多い方の県道を心地よい疲労感といっしょにゆっくり走る。
一連の動作はもう何年も続けているオレの夏そのものだ。最近はプールに来る子供達も減り、オレにとってはどちらかと言えば都合が良いが、あと何年かしたらおそらく閉館となるだろう。コストが見合ってないのは確実だからだ。
こんな贅沢な環境もあと少しで終わる、等と思うから夏が終わるのを感じるのかもしれない。






